論文の題は: “Detecting and Isolating False Negative of SARS-CoV-2 Primers and Probe Sets Among the Japanese Population: A Laboratory Testing Methodology and Study”であり、日本の国立感染症研究所がCOVID-19検査プロトコールに推奨している2つのプライマー、JPN-N2、 JPN-N1(注意:現時点ではJPN-N2のみを推奨)に加え、米国CDC(Center for Disease Control)のCDC-N2、CDC-N1のプライマーを追加して同じ検査結果が実現できるかを検証しました。従来からCOVID-19のPCR検査に関しては偽陰性及び偽陽性の発症度合いが話題となっていましたが、国内では大規模検証が行われていなかったことから、弊社は、COVID-19国内外の国家研究機関等が提示しているプライマーを解析時に同時採用する事により、日本国内で生じていると思われる偽陰性及び偽陽性の発生度合いを検証しました。
感染病の検査に用いられるPCR検査は、常にウイルス特有の種類株や変異を感知することで検査精度が高まります。しかしながら、現状では、各国が独自のプライマーの採用指針を提示しており、本研究を通じて同じ検体でも国の検査基準の違いにより、偽陰性や偽陽性につながる事が判明しています。国際社会及び経済発展の一環として国境を超える人々の国際移動が開始する中、COVID-19の新たな種類株が発生した場合には、世界で統一されたStandard Universal Primer (国際標準化されたPCRのプライマーセット)の必要性が高まってくると考えられます。
論文の著者名:Wataru Tsutae1, Wirawit Chaochaisit1, Hideyuki Aoshima1, Chiharu Ida1, Shino Miyakawa1, Hiroko Sekine1, Afzal Sheikh1, Iri Sato Baran1, Toshiharu Furukawa1,2, Akihiro Sekine1,31 Genesis Institute of Genetic Research, Genesis Healthcare Corporation, Tokyo, Japan2 Department of Surgery, School of Medicine, Keio University, Tokyo, Japan3 Department of Emergency and Critical Care Medicine, Chiba University, Chiba, Japan
Kommentare